トナー式プリンタってあるじゃないですか。業務用とかによく使われるようなの。以前粉を吹き付けて印刷する、と聞いたときの衝撃はなかなかのものでした。


「くそ、インクがきれた……! ここまでか……!?」
「ふん、まだインクなんかに頼ってるのか」
「何だと!? あ、お、おまえは……トナー!」
「インクは写真などの印刷に向いていますが、トナーは大量印刷に向いています」
「露骨なアピールを……何のつもりだ!」
「そんな量の印刷物をインクだけでやろうなど具の骨頂ということを教えにきてやったのさ」
「なにっ」
(粉が大量に吹き付けられた棒を取り出し、それを棒から大量の紙に吹き付けて同一パターンの印刷物を量産してゆく)
「こ……、これがトナーの力……」
「光沢紙は粉が馴染まないためご遠慮ください」
「くそ、認めざるを得ないようだな……トナーの力を。負けたよ……」
「……まあ、写真ではインクにも利があることはこの俺も認めよう。トナーは高価なため、一般家庭ではやはりインク式のプリンターがほとんどです」
「トナー……ありがとう」
「いいってことよ」


粉を吹き付けるっていう言葉のせいでなんかすごく変なイメージになる。