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G線上の魔王やってます。
主人公と魔王との描写が絶妙です。頭痛が共通する特徴であり、行動にも整合性……というかなんというのか、主人公が行動して、「頭痛がする」で休み、次に魔王が出てくる、と上手い具合に二つの顔を持っているように描かれます。モノローグの部分でも主人公が魔王と共通することを匂わせる発言を出し、ファイトクラブみたいな自分の知らない二重人格っぽい情景がにわかに描かれてきます。月姫でもあったっけ? よく覚えてないですが。
魔王と主人公の境界を非常に曖昧にして、同一人物ではないか? という疑惑を上手く誘い込むように書いている感じです。まだ三章冒頭なので、魔王と主人公の関係に疑心暗鬼になりつつ読み進めることにします。この辺りの味噌は主人公と魔王が同一人物であるのかと疑いつつも、ときに同一人物であるならばおかしい発言を出して惑わせるところでしょうか。主軸っぽい魔王の挑戦は登場人物の掘り下げエピソードにすぎない気がします。いやまあそうなんだろうけど。
椿姫さんの病んできた辺りはもう胸が痛くて仕方がなかったです。あれもうまい……と思ったけど、ああいうシーンは下手でもおれは駄目なんだ!