ダブルブリッドⅩ
長かったですね。きっと新刊が出て、十という数字を見て、それでもためらいなく手に乗った人はきっと同じように思ったでしょう。十巻完結予定で、一巻が出てから九年、九巻が出てから四年半。長かったですね。
最終巻らしく全てが収束に向けて、死んだりぼろぼろになったりしながら話が進んでいきました。四巻からの欝展開でハッピーエンドが想像できませんでしたが、破滅的とは言え、らしいハッピーエンドではありました。多分に「どうなったんだろう」より「どんな流れだったんだろう」的要素が多かったのは仕方ありません。しかし、しかしこれほどまでに内容云々以上に完結したことで安堵をもたらす作品は今後おそらくないですね。リアルタイムで集めてたのもありますし、飽きずに、存在を忘れずに居られるような作品はそう多くない。
それにしてもここまでぼろぼろになる主人公かつヒロインな人は他にいませんね。グロかつカニバリズム的な匂いは健在でした。
お疲れ様でした。


ダブルブリッド / ダブルブリッドⅡ
思わず最終巻を読んだことで琴線が刺激され、漁ってみた所手元に二巻まであったので再読。あとは実家にありますがよほど好きなんだな。最終巻を読んでから出会いの一巻を読むと別の悲しさがありますね。
出てから九年経った今でも(読み始めたときには三巻まで出てたので体感的には八年くらいですが)面白いです。未知の存在に触れて、戸惑いながらお互いに影響を与えつつ認識を改め、強めていく。そんな過程がうまいこと事件と絡めつつ丁寧に書かれています。あと全然把握は出来てなかったけど、現実の地名や路線名なども出てたのが好きだったな。