ハミルトンの「時果つるところ」
ラインスターの「オペレーション外宇宙」
を読む。世界SF全集11収録。
特に意味もなくオペレーション外宇宙から読んだのですが、新惑星探訪記兼主人公コクランのサクセスストーリーと言った感じで、良くも悪くもふーんだったのですが、その後にタイトル的にまったく惹かれなかった時果つるところが予想以上に面白くて大興奮。
超原始爆弾が爆発したことで、ミドルタウンという一都市がまるまる何百万年もの未来、地核さえ冷えつつあるほぼ死にたえた地球へ飛ばされるという超設定。
探索して、誰も居ないことを知り、打ち捨てられたドーム型都市へ一時的避難を行い(夜が異常に冷え込むため)、何とか他の生き残りと連絡をつけようと発信をしていたらその返答が宇宙からきて……というもので、冷静に設定を考えるとすげえアホだと思うのですが、実に面白かったです。人類は銀河中に散っており、望郷の念などあるはずもなく、類人(ヒューマノイド)である知的生命と意気投合して、その状況と戦う様はわくわく感に満ちています。ちなみに戦うと言うのは、滅びつつある地球という未知の環境に対してもそうですが、銀河を支配する上層に他の星への移住命令が出されて、それに対しても頑強に抵抗の意思を見せます。