f:id:kawati:20080408213155j:image:right
「社長、宇宙船の準備が出来ました」
「よし。準備は念に念を入れた。抜かりはないはずだ。そうだな?」
「はい、社長」
「では最後に聞こう。何か問題はあるか?」
「はい、社長」
「なに、あるのか? 何だ言ってみろ」
「船長が居ません」
「馬鹿を言うな。船長は三人も雇ったはずだぞ」
「はい、それなんですが。一人はカレーが食べたくなったと言って姿を晦ましました」
「くそ、カレー中毒は除外すると書いておくべきだったな。だがあと二人居るじゃないか」
「はい。あとの二人はどちらが優れた船長なのかで揉めて全治七ヶ月だそうです」
「誰だそんな馬鹿どもを雇ったのは! くそ、これでは金星へ行けないじゃないか! 他に誰かいないのか!?」
「金星への道はまだ困難なものですから、今のところは……」
「あそこには俺の土地があるんだぞ! くそ、くそう……」



金星に土地を買いました。
いつかぼくは金星に行く。