騎條エリと緋色の迷宮―英国亭幻想事件ファイル

つまんなさそうだから先に読んでよ(笑)と言う失礼かつ不可思議な理由で知人に押し付けられました。なんか表紙とタイトル見てそんな気がしたらしいですが、何で買ったんでしょうね。僕は考えながら読むと言うことがあまり得意じゃないので、ミステリーはそんなに好まないのですが、知人はそれを知っており、副題に事件ファイルと記されているのを見て貸す気になったそうです。いやがらせか。
つい最近読んだラノベのミステリーっぽいのといえばトリックスターズで、オチが真面目に読んでる人に喧嘩売りまくりな展開で笑った記憶がありますが、それと共通する点として、探偵が偉そう。探偵といえばそういうもんなのかもしれませんが、助手的立場である主人公が卑屈というか、一歩下がった立ち位置で(前に出すぎてたら状況掴みにくいとかあるのだとは思いますけど)、対照的に探偵は主人公の前で腕組みして仁王立ちでもしてそうな傲岸不遜ぶり。テンプレなの?
ミステリーといいつつも登場人物少ないので口絵見た時点でなんとなく犯人判りますが、異能ものとしての顔も持っていそうだったので特に何も考えずに読みすすめる。ミステリーとかだとたまに先にラスト見ちゃうこともあるんで、そういうところもあんましミステリー読みにはなれない一因。
流れ自体は事件が起きて、手がかり、推理を繰り返して犯人にたどり着いていくという見事な推理ものの様相でしたが、最後は相変わらず異能が幅を利かせてました。むしろこれで何事もなく終わった方が驚きなんで正しい展開ですね。もうこう言うのはキャラどれだけ魅力的に書けるか、と言う点に寄りかかってくるんじゃないのかなー。他には世界観が思いっきり独特だけどうまく書いているだとか、最後にどんでん返しがあったり過程が手に汗握ったりするような展開であるだとか。