2008-10-04から1日間の記事一覧

キリンヤガ これはユートピアの在り方と崩壊を描いている。SFの要素は背後にあることを感じさせるだけで作中にもほとんどでてこない。 ムンドゥムグという名の祈祷師の地位にあるコリバは、ユートピアキリンヤガにおいて神ンガイの代理人として君臨する。 …

火星年代記 「この病気は「さみしさ」と呼ばれた。」 :ニ〇〇一年八月「移住者たち」 なんて素敵な文を書くんだ。素晴らしい訳だ。 小難しい話はなく、ひたすらにしんみりとしていた火星へ入植して、火星人を駆逐し、地球の終わりを見る話。

火星人ゴーホーム まずタイトルでウケた。 なんて適当なんだ、と思って読んでみたら火星人が想像を絶するウザさで納得せざるを得なかったです。 主人公のルークは割りとだめ人間よりな性格をしているように思えるのですが、職業が小説家だと聞くと途端に納得…

幼年期の終り 人類の進化、そして終わりを描いた話。 オーバーロードの性格に渋みと優しさがあって素敵でした。オーバーロードばっかり見てたよ! キリンヤガのコリバのようだ。 カレルレンの優しさと寂しさは羨望の裏返しでもあったから、思い返すととても…

シリウス 日常の世界に小さな「もしも」を落とした物語。 超知能犬シリウスの人生と葛藤の物語。シリウスの落ち着いた口調は、寛大で、落ち着いていて、風格があり、彼の「人格」が良く判る。

虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2) (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2) 後半の畳みかけるような展開は実に素晴らしい。 復讐のために一途で、とにかく一途で、読めば読むほど冒頭のガリーの原始的な行動と思考、平凡極まるとの評価が際立ってきた気がする。実力で…

砂漠の惑星 なんともSFらしいSF。僕が読んだのは1968年に早川書房から刊行されたSF全集シリーズなので、訳者違ってる可能性もありますけど、この着眼点と筆力はまさにSF。生存本能? によって惑星に順応した極小機械とどうつきあうのか。 うんざりするくらい…

ソラリスの陽のもとに 砂漠の惑星と同じく全集から。作者も同じ。 今度は海が未知のものとして立ちふさがる。 ただ砂漠の惑星と比べると若干地味な印象がありました。 ステーションの中でソラリスの使者との対話をしながらソラリスについて探っていく……と書…

宇宙商人 結構楽しめました。 というのも、ここ最近読んでいた話が連続で考察型というか、あまり動きのない話だったので、躍動感のある話に触れて感涙ものでした。絶頂から落ちて這い上がってーみたいなそんなくだりがもう楽しくて楽しくて。 あと何気に主人…

以前mixiで書いた本のレビューを整理のためにまとめます。 レビュー用の文章だったもんで、少し感想の域からは外れてますが……。でも読み返したらレビューっぽく書いてるの最初の奴だけじゃないか。